大学向OSSの翻訳に適用する共通翻訳メモリの開発と国際コミュニティへの展開 (HU TMX)

研究目的

近年,国内の大学では教育用にSakai CLE, Moodleなどのオープンソースソフトウェアが多数導入されるようになった.しかしながらそれぞれのソフトウェアを開発するコミュニティで独自の国際化および日本語化を行っているために同一語に対して異なる翻訳がされていることが散見される.今後は多くの大学で複数のソフトウェアを連携してIT環境を構築することが予想されており,すべてのシステムで一貫した翻訳の実現が課題となっている.この課題に対する解決策のひとつが文章単位の辞書ともいえる翻訳メモリを使った翻訳である.本研究では大学向ソフトウェアで使われる用語を統一するため,大学向共通翻訳メモリの開発を行うとともに,この翻訳プロセスを国内外のコミュニティに展開することを目的とする.

研究計画・方法

国際的に利用されている大学教育用OSSであるSakai CLE, Moodle, Maharaを対象として,各システムにおける英語表示箇所を翻訳支援ツールにより英日翻訳し,それぞれの翻訳メモリを作成する.次に3つの翻訳メモリをひとつの翻訳メモリに統合し,重複する翻訳セグメントに対して複数の翻訳候補がある箇所を修正し3システム共通の翻訳メモリを作成する.この際約10,000組の翻訳セグメントが想定されるので,テキストマイニングにより日英それぞれ適当数の頻出語を抽出し,それらが含まれる翻訳セグメントを検索する共通翻訳メモリ作成支援ツールを開発する.ここで得られた共通翻訳メモリを使ってSakai CLE, Moodle, Maharaに対して共通の用語を用いた翻訳を行う.共通翻訳メモリを使った翻訳とそうでない翻訳を適用したシステムによる教育環境を構築し,教職員および学生の視点で比較することによってその効果を定量的に評価する.

プロジェクトスケジュール

2013年度

  • 現状把握のための実証実験
  • 最新バージョン用翻訳メモリー開発
  • コミュニティへの提案

2014年度

  • 統一版翻訳メモリー開発
  • コミュニティへの提案

2015年度

  • 評価のための実証実験
  • 辞書・用例
  • シンポジウム
  • コミュニティへの貢献
  • 翻訳ガイドブックの作成
  • 成果とりまとめ

研究体制

氏名 所属 区分 役割分担
常盤 祐司 法政大学 情報メディア教育研究センター 研究代表者 プロジェクト管理
出口 大輔 名古屋大学 情報連携統括本部 研究分担者 Sakai チームリーダ
喜多 敏博 熊本大学 eラーニング推進機構 研究分担者 Moodleチームリーダ
宮崎 誠 法政大学 情報メディア教育研究センター 研究分担者 Maharaチームリーダ
梶田 将司 京都大学 学術情報メディアセンター 研究分担者 翻訳チームリーダ
平岡 斉士 京都大学 学術情報メディアセンター 研究分担者 国内外コミュニティへの翻訳提案支援