vol.29 (2015)

情報メディア教育研究センター 研究報告
Vol.29, 2015 ISSN 1882-7594

表紙
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EXCEL-VBAによる分子動力学
片岡洋右, 山田裕理
受付: 2015年1月26日    PDF    抄録
分子動力学(MD)の入門のために、初等的な方法でレナードージョーンズ系の分子動力学プログラムをEXCEL-VBAで開発した。対応するアンサンブルはミクロカノニカルとカノニカルアンサンブルである。熱力学量の他、2体相関関数・積算配位数・平均2乗変位・自己拡散係数などを計算できる。ワークシートファイルとして公開する。
フェナイドアニオンの気相安定性に及ぼす置換基効果
中田和秀, 藤尾瑞枝
受付: 2015年2月18日    PDF    抄録
環置換フェナイドアニオンの相対気相安定性を対応する無置換体とのプロトン移動平衡のエネルギー差として理論的に決定した。置換基効果は,誘起効果,共鳴効果,およびサチュレーション効果の三変数からなる拡張湯川−都野式によって精度良く相関された。相関結果から三変数からなる拡張湯川−都野式が論理的に妥当であることが証明された。
N'-フェニルグアニジニウムイオンの気相安定性に及ぼす置換基効果
中田和秀, ハンス・ウルリッヒ・ジール, 藤尾瑞枝, 都野雄甫
受付: 2015年2月18日    PDF    抄録
環置換N’-フェニルグアニジニウムイオン(3c)および平面に固定した環置換N’-フェニルグアニジニウムイオン(4c)の相対気相安定性を等電子式を利用して理論的に決定した。得られた置換基効果を湯川−都野式によって解析した。3cのr+値は4cのr+値と比較して大きな値を与えた。この事実は、3cにおいてグアニジニウム部位と直交したベンゼン環との超共役を通した直接共鳴を示唆している。この軌道相互作用は,NBO解析によって裏付けられた。
Mathematicaによる分子動力学
山田裕理, 片岡洋右
受付: 2015年2月23日    PDF    抄録
Lennard-Jones系の基礎的な分子動力学(MD)プログラムを,Mathematicaによって開発した。周期境界条件を仮定した立方体セルで,ミクロカノニカル(NEV)またはカノニカル(NVT)アンサンブルの計算が可能である。計算結果として各種物理量,粒子の軌跡,系の構造が出力され,また速度自己相関関数と平均二乗変位から,自己拡散係数が計算される。

ハイブリッド型ペナルティ法によるトラス構造解析
阿邊恒太, 竹内則雄
受付: 2015年3月5日    PDF    抄録
有限要素法によって無限あるいは半無限地盤を離散化するためには開境界処理を必要とする。境界処理法として、境界にダッシュポットを設ける粘性境界が代表的であるが完全な波動透過は実現されていない。そこで、本論ではCIP法を用いた新しい境界処理法の可能性を検討する。本論の目的は新しい境界処理法のための基礎研究としてCIP法を用いた3次元弾性体波動伝播解析を行い、その特性を把握することにある。

立体骨組モデルと層集約モデルによるRC構造の動的耐震検討-川越市立高階中学校B棟-
程島遥平
受付: 2015年3月6日    PDF    抄録
本研究では、動的耐震診断のための簡易な弾塑性解析手法を提案する。層集約モデルは短時間で対象建物の総合的な判断をする際に非常に有効であり、建物のデータは、図面や測量とともに常時微動観測をすることによって得られる。また、層集約モデルによる解析結果は、立体骨組モデルと観測データに基づき証明される。
CIP法による3次元弾性体の波動伝播解析
柳川智隆
受付: 2015年3月6日    PDF    抄録
有限要素法によって無限あるいは半無限地盤を離散化するためには開境界処理を必要とする。境界処理法として、境界にダッシュポットを設ける粘性境界が代表的であるが完全な波動透過は実現されていない。そこで、本論ではCIP法を用いた新しい境界処理法の可能性を検討する。本論の目的は新しい境界処理法のための基礎研究としてCIP法を用いた3次元弾性体波動伝播解析を行い、その特性を把握することにある。
常時微動観測に基づく動的耐震診断法
濱崎大樹
受付: 2015年3月8日    PDF    抄録
近年、日本において建築物の耐震性能に対する関心が高まってきているなか、十分な耐震性を持たない建物が数多く残っていることが大きな社会問題となっている。このような問題を解決するために、安価で簡易的に建物の構造概要を推定し、耐震診断の基礎資料を得ることができる手法の確立が求められている。本論の目的は、常時微動観測を用いて建物の振動特性を探ることで構造諸量を同定し、耐震診断の基礎的構造資料を得るプロセスを構築することである。
CIP法を用いた2次元FEM領域の開境界処理法
佐々木豊
受付: 2015年3月9日    PDF    抄録
地震波解析にはよく有限要素法(FEM)が用いられる。しかし、FEMでは境界処理を行わなければならない。本研究では境界処理法としてCIP法を用いる。3次元解析への拡張を見据え、2次元解析にてFEMとCIP法の結合解析を行った。解析においてOpen Boundary Side scheme(OBS)とOpen Boundary Cell scheme(OBC)の2つの結合手法を用いた。また、波動伝搬においてSH波問題とP・SV波問題を扱い、結合解析の有効性を確認した。
個別要素法による粒状体群のせん断シミュレーションにおける摩擦処理
坂谷知洋
受付: 2015年3月9日    PDF    抄録
個別要素法を用いて一面せん断試験を行う際、接線方向には摩擦が関与するため結果に影響がでる。そこで本研究では、接線方向力及びトルクの評価方法を再検討し、せん断シミュレーションを通じて新たな手法の有用性を確認する。
定圧分子動力学法によるLennard-Jones系の相平衡
山田裕理, 片岡洋右
受付: 2015年3月9日    PDF    抄録
初期配置を工夫した定圧分子動力学(NpH-MD)法を用いて,Lennard-Jones系の固液,気液および固気の二相平衡をそれぞれ得る手法を開発した。低圧における緩和に長い時間がかかるという課題に対して,初期配置をさらに検討することにより,改善の見通しを立てた。
LTIを利用したIT基礎教育支援ツール max+の開発
藤井聡一朗
受付: 2015年3月10日    PDF    抄録
この研究ではLearning Tools Interoperability(LTI)に対応したプログラミング教育支援ツール max+の開発を行った.LTIに対応することにより多くのLMSとの連携が可能になり相互運用性が向上した.max+は基礎知識を確認するための選択問題と与えられた仕様を満たすプログラムのソースコードを提出するプログラ ム問題を提供する.提出された回答のチェックはシステム側で自動的に行われユーザへ即座にフィードバックを返す.この論文ではmax+の持つ機能やシステムのアーキテクチャ,実際の運用環境の構成などを示す.