vol.28 (2014)

情報メディア教育研究センター 研究報告
Vol.28, 2014 ISSN 1882-7594

表紙
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Thermodynamics and Molecular Dynamic Simulations of Three-phase Equilibrium in Argon (V6)
片岡 洋右, 山田 祐理
受付: 2014年2月4日    PDF    抄録
レナードージョーンズ相互作用を仮定して、分子動力学シミュレーションを行った。その結果を解析し、非常に簡単な状態方程式にまとめた。圧力も内部エネルギーも一定体積では温度の関数として1次式で近似できる。その式の係数を数密度の1次式で書いた。相転移温度はギブズエネルギーと圧力についての式を数値的に解いた。アルゴンの相図と全体的に対応する結果を得た。熱力学量は、実験値と比較して合理的な値となった。
∞コイル型渦電流センサの最適設計に関する考察
菊地原 弘基
受付: 2014年2月21日    PDF    抄録
本研究は、∞コイル型渦電流センサの最適設計に関するものである。∞コイルは励磁コイルと検出コイルから構成され、検出感度は各コイルの大きさに依存する。形状の最適設計には励磁コイルの大きさを基準としソレノイド型検出コイルの半径、コイル長を変化させた時の検出感度を有限要素法により算出する。各形状での計算結果から半径とコイル長さの近似関数を求め最適値を求める。全ての試行計算結果から近似関数を求める為、試行計算結果を無駄にする事がない最適設計の一方法として提案する。
Thermodynamics of Three-phase Equilibrium in Lennard–Jones System with a Simplified Equation of State
片岡 洋右, 山田 祐理
受付: 2014年2月22日    PDF   抄録
レナードージョーンズ系の3相平衡を半定量的に容易に理解するために、簡単化した状態方程式を液相と固相について提案する。気相は液相の式の低密度部分として現れる。レナードージョーンズ系の分子動力学シミュレーションから圧力と内部エネルギーの温度・体積依存性を抽出した。これらは一定密度においてほぼ温度の1次式で表すことができる。アルゴンとの比較のためにはレナードージョーンズパラメータを新たに決めた。
バルクハウゼン信号の高次周波数ゆらぎ解析法とその応用
河副 隼, 齊藤 兆古
受付: 2014年2月24日    PDF    抄録
従来の周波数に対するフーリエ・パワースペクトラムの変化率を1次関数で近似する手法を4次関数近似へ拡張した高次周波数ゆらぎ解析法を提案する.さらに,バルクハウゼン信号のパワースペクトラムの有効周波数領域を抽出するためk-means法を適用し,抽出されたパワースペクトラムの有効周波数領域を4次関数近似曲線で表し,4個の係数を3次元空間上に可視化する.磁性体に外部応力を加えた場合,外部印加応力の大きさも掌握可能であることを報告する.
RC建物の動的耐震診断に用いる層集約型弾塑性解析法
金子 峻也, 程島 遥平, 古明地 洋佳, 吉田 長行
受付: 2014年3月1日    PDF    抄録
本研究では,対象建物の振動特性を考慮した層集約型剪断系モデルに南海トラフ地震を想定した模擬地震波を入力することで動的解析を行った.この研究は常時微動観測の実用性について議論するものではなく,観測によって得られた対象建物の応答倍率や固有周期は実用性が高いと想定のもと,図面や測量から得られるデータと併用することによって精度の高い耐震診断が可能な簡易解析手法の確立を目的とした研究である.
土質試験シミュレーションにおける個別要素法の特性検討
脊黒 隆大, 板谷 知洋,吉田 長行
受付: 2014年3月1日    PDF    抄録
本研究ではDEMを用いて砂質土を対象とした一面せん断試験を再現し,そこでのDEMの特性を把握することを目的としている.従来のせん断箱を用いたシミュレーションではせん断箱と供試体粒子との干渉が,せん断力へ少なからぬ影響を与えてしまうことが問題となっていた.そこで,本論ではせん断箱を廃し,解析領域の上下左右の境界条件を変更することによりごく限られた領域内での解析によって半無限大の領域を模擬することを目指した.
常時微動測定による建物の振動特性の同定
小祝 碧, 濱崎 大樹, 吉田 長行
受付: 2014年3月8日    PDF    抄録
近年,度重なる地震,耐震強度偽造事件,建築基準法の改定などにより世間の建築への関心が高まっている.本研究の目的は常時微動下の対象建物を観測し,得られたデータのみから建物の振動特性等を探り構造諸量を同定するプロセスを構築することである.本プロセスによれば,耐震診断業務において建物調査の作業を短縮し,また図面等の資料が得られない場合でも既存建物の耐震性を診断できる利点がある.
月平均気温と昼の長さを用いた月可能蒸発散量推定法
沼尻 治樹
受付: 2014年3月8日    PDF    抄録
これまでの研究で,ソーンスウェイト法による月可能蒸発散量の年間の積算値と月平均気温の年間の積算値とに高い相関があることは明らかになっている。沼尻(2006)は,月平均気温と月単位の可能蒸発散量を分析した。その研究では,0℃以上の月平均気温の年間の積算値を用いて月単位の可能蒸発散量の推定式を提示している。本研究では,月平均気温と可能蒸発散量の関係を再分析した。その得られた結果を用いて,年間の観測値を使わない可能蒸発散量近似法を構築した。