vol.19 (2006)

情報メディア教育研究センター 研究報告
Vol.19, 2006 ISSN 1880-7526 2006年3月23日発行

超小型遠心圧縮機内の流れの数値解析
秋山智仁、萩原和明、朝賀裕一朗、江藤量一、水木新平、辻田星歩
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近年、電力用の分散型エネルギー源やモバイル電源、超小型飛行機用を目指したガスタービンの小型化に対する研究や試作が盛んに行われている。しかし、小型化された遠心圧縮機の内部流れの詳細を実験で解明することは非常に難しい。本研究では、マイクロガスタービンを構成する超小型遠心圧縮機の実現を目指し、羽根車内の流れの詳細をCFDこより解明し、開発のための知見を得た。
耐スペースデブリ用バンパ構成材料の高速衝突数値シミュレーション
-デブリの衝突角度とバンパの材質による影響-

中神正智、片山雅英、新井和吉
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本研究では、現在宇宙構造物のパンパ材として主に用いられているアルミニウム合金(A6061-T6)および高分子材料の中でも特に高い耐衝撃性を有しているポリカーボネート(PC)の静止軌道上におけるスペースデブリ衝突現象を想定している。飛朔体にA6061-T6を使用し、高速衝突実験および数値シミュレーションを行った。飛朔体の衝突前後の速度変化および貫通限界速度の比較を行い数値シミュレーションの妥当性の検討を行った。また、飛朔体の衝突角度を変化させた場合の衝突の微視的な変形挙動およびそれぞれの材料の衝突による破断形状の違いについて検討を行った。
歪応答を利用する実験モード解析の研究
田邉雄一、桑原広樹、岩原光男、長松昭男
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従来の実験モード解析の方法では測定が困難である回転構造体の振動特性を調査する。そのために、歪ゲージを利用して実験モード解析を行う。また、加速度ピックアップを利用した実験、及び計算からも振動特性を求め、それぞれを比較・検討していく。
ゴルフクラブの音響・振動シミュレーション
松村信宏、平松香梨、中島和寛、岩原光男、長松昭男
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今日ゴルフクラブは規格により、飛距離の面では差別化が図れなくなった.そこで音質の良さをゴルフクラブの一つの付加価値とする動きが生まれた・時間やコストを抑えつつ音質の良さを追及するには,設計段階で音を予測す方法が有効である.本研究はその手法について, ドライバーをモデル化したチタン材質の中空円筒を題材にして行うものである.
共鳴型サイレンサの高性能化に関する研究
岡野裕征、御法川学、岩原光男、長松昭男
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最近,様々な消音装置で共鳴器を利用して低周波数域の減音を得ようとする試みがなされている. 一方,換気中サイレンサは薄板構造であり,共鳴周波数付近での板娠動や音響透過の影響が減音特性に現れてしまうことがある.本研究は,共鳴型の換気用サイレンサの開発に関して,その設計手法を確立するため,音響試験による減音特性の実験的解明および,境界要素法による減音特性の理論解析を行うものである.
剛性向上によるステッピングモーターの低騒音化
粂田克也、岩原光男、長松昭男
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研究の目的はステッピングモーターの低騒音化である. ステッピングモーターは,ステップ毎に回転する構造によって簡単に位置制御が実現できるが,ローターは加減速を繰返すことにより速度変動をもち,振動が発生する要因となる. この振動を低減する為に,ステーターの荷重点変位感度を求め剛性向上を目的とした構造最適化を行い,剛性向上により低振動化を試みる.
野球用金属バットの振動と打撃性能に関する研究
渡邉敬人、岩原光男、藤原聖司、長松昭男、新井和吉、関将見、森田敏則
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本研究は野球用金属パットに関する研究である. 野球用パットは打撃位置によって打撃性能が異なる.その部位の中でも, 最も高反撥で打者が狙うべき部位がある. その部位はスィートスポットと呼ばれている. スィートスポットの定義や特性は不明確である. 故にその特性と位置を本研究において調査する. 最初に一次と二次のモードの節,重心,及び打撃中心の位置を計測した. 次に野球球をそれら四種の特異点を指標とし衝突させ,反擦係数等を計測し比較した.
光受容タンパク質ロドプシン中の発色団レチナールに対するアミノ酸の影響
中村知洋、片岡洋右
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光受容の初期過程を司るタンパク質ロドプシン中に存在するレチナール発色団の安定性および吸収スペクトルに対して、レチナール近傍のアミノ酸残基が及ぼす影響について分子軌道計算を行った。本研究ではINDO法を用いた半経験的方法とHF法を用いた非経験的方法を使用した。計算をレチナール単体のみとした場合といくつかのアミノ酸を含めたモデルで行い、両者を比較することによりアミノ酸の影響を検討した。
アルミナ-カーボン系レンガにおけるアルミナと炭素の相互作用の検討
浅沼文彦、片岡洋右
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汎用量子化学計算プログラムGaussian 03 for Windowsを使用し、アルミナ(酸化アルミニウム)と炭素の聞の相互作用エネルギーを分子軌道法で計算することで、アルミナーカーボン系レンガのカーボンボンドについて考察した。計算から求められた相互作用エネルギーから、カーボンボンドはO-Al-Cではなく、Al-O-Cの形で結合を形成しているであろうことがわかった。
分子動力学法による塩化カリウムと塩化ナトリウムの気液臨界点と拡散係数
今井隆明、片岡洋右
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本研究では分子動力学法により塩化カリウムと塩化ナトリウムが高温高圧条件ではどのような状態になっているか調べる。その結果から臨界定数や自己拡散係数などの物性値を求める。計算によって得られた物性値と文献値を比較することによってこの分子シミュレーションの有効性や問題点を検証する。
非アーベル的相互法則
斎藤正顕、平松豊一
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21世紀の数学は,非アーベル的数学であるといわれている.アーベル群とかかわる数学をアーベル的数学といったのはベェイユである. アーベル群対非アーベル群の対比は,自然現象や工学的現象での線形対非形の対比にたとえられる. 例えば,非線形制御を扱うのにそれを線形制御で近似して議論する場合があるが,それは丁度可解群がアーベル群の有限ステップで得られることに対応している. しかし,非線形をそれ自身で扱わなければならない場合があるように,アーベル群の範鴎では扱えない群がある. その真に非アーベルな群を単純群というが,その最初の例が5次の交代群A5である(単純群は,決して単純な群ではない).この論説では,S5をガロア群にもつ5次方程式x5 – x – 1 = 0の非アーベル性を検討する.
反応拡散系を用いたパターン形成の相互作用
島田勇介、定森誠司、笹野睦雄
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本研究は反応拡散系においてパターン形成の数理モデルであるS-Systemモデルを用い,パターン形成の相互作用メカニズムを解析するものである.従来の反応拡散系の研究は2つの反応物質の相互作用による系の研究が多く行われてきたが,本研究ではさらに多数の反応物質の相互作用が複雑になった場合のパターン形成についての研究を行った. 反応物質の数が増えても,パラメータ行列の拡大で対応できる手法を考案したそして,オイラー法を用いた反応拡散方程式のシミュレーシヨンを行い,まだ十分なパターン形成のメカニズムの解明には至っていないがいくつかのパターン形成の結果を得た.
微小要素モデルの離散化解析手法の研究
青野淳也、吉田長行
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地震などの災害では何らかの破壊現象を伴うが,連続体の解析手法で解析しようとしていたため,十分な解析結果を得ることができなかった. そこで,新たに物理モデルを提案し,微小変形から塑性変形さらに,大変形・崩壊現象までを統ー的に解析できる手法を提案する. このモデルを用いコンクリートの曲げ破壊試験のシミュレーションを行う.
水循環解析モデルに基づく野川流域における水収支および流出特性に関する検討
山崎亮、田鎖秀明、岡泰道、小寺浩二
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本研究では,山腹斜面系 kinematic wave モデルの集中化手法に着目して,中間流を考慮したモデルを構築し,その妥当性を検討するため,野川流域に対してモデルを適用した. また,地中水分の動態を定量的に把握するために,土壌水分・地下水を考慮した物理的なモデルも導入した.その結果,野川流域において適用性の高い集中化モデルパラメータが得られ,さらに,両者を用いることにより,流出特性ならびに水収支を明らかにした.
仮想空間での景観評価の試み
山下清明、石田則道
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建設分野での主要テーマの一つとして、社会基盤を整備するための各種構造物、それを取り巻く自然環境、そしてそれらの中で生活する人間の相互関係を総合的にとらえ、より良い生活環境を追求することがある。法政大学情報メディア教育研究センターのラボラトリに設置されているビジョンドーム・システムを使用し、都市環境の主要な構成要素の一つである街路構造の景観に対する影響を、3次元データとして作成された街路モデルをドーム型スクリーンに投影し、被験者にアンケートを実施することにより、景観を構成するパラメータの影響を調査した。
モーダルウェーブレット解析を用いてDC/DCコンバータの非破壊検査
臼田優、早野誠治、齋藤兆古
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我々は電気・電子機器周辺の熱分布を可視化し、電気・電子機器の非破壊検査を行う方法を研究・開発している。また、電子機器の小型・軽量・高性能化が進むことは電気・電子回路の高集積化を意味し、事実上、故障時における故障箇所の特定を不可能にしている。本論分では電源回路に着目し、正常動作時と異常動作時、それぞれの赤外線画像の相違をモーダルウェーブレット変換の解析方法を赤外線画像へ適用し、抽出する試みを行った結果を報告する。
準3次元モデルによる3次元電流分布の可視化
穴吹幸彦、早野誠治、齋藤兆古
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電気電子機器周辺の局所的磁界分布から磁界源である電流分布が一意的に求まれば、電気電子機器周辺全ての磁界分布が計算可能となり、電磁環境問題解決の方法が確立する。すなわち、局所的に与えられた電磁界分布から電磁界源分布を求める源推定に関する逆問題が解析可能であれば、真に環境にやさしい電気電子機器が設計製造可能となる。本稿では、立方体内の3次元電流分布を可視化する方法として、立方体内を直交する3平面(xy, xz, yz)に平行な2次元平面に分割し、立方体の各側面で得られる2次元磁界分布から3平面に平行な2次元平面の電流分布をそれぞれ求める準3次元モデルを提案する。
磁気センサー信号を用いた知的可視化情報処理
河村憲作、早野誠治、齋藤兆古
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筆者らは、ライン信号を可視化するため、3次元リサージュ図法を提案した。ライン信号から3次元リサージュ図を生成するために等価固有値法とポアンカレ法を提案した。本報告は前者の等価固有値法に関するものである。この方法は、数値シミュレーションで離散化誤差が無視できる場合、系の正確な固有値へ厳密に対応する等価固有値を与える。しかし、実際の磁気センサーではノイズのため、第1近似固有値の平均値程度に止まる。本稿は定常状態に於ける系の入出力特性から3次元リサージュ図を生成する方法を提案する。すなわち、センシング対象を含む系全体の定常状態伝達関数を定常状態の等価固有値として可視化し、識別する方法を提案する。その結果、定常状態の等価固有値は比較的直交性が高い事が判明したので此処に報告する。
波動方程式による動体の可視化
木村祐二、早野誠治、齋藤兆古
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本論文は時間領域信号認識の第2段階として、落下する金属ターゲットが与える信号から金属ターゲットの特徴量の算出を試みた。具体例として、金属ターゲットを缶とし、缶がセンサー内を自由落下する場合のセンサ一信号から特徴量の算出を試みた。特徴量をターゲット長として、波動としてターゲットを可視化し、波形のピーク問距離からターゲットの長さを算出した。その結果、多段磁気センサー出力から、ターゲットの動きを波動方程式で可視化し、特徴量としたターゲットの長さは波動方程式から概算できた。
幾何学的複雑さによる画像認識の一方法
小杉山格、早野誠治、齋藤兆古
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画像認識で最も広範に使われる方法は対象物の特異点情報を利用する。この方法の問題点は何らかの方途で画像から特異点を抽出する必要性にある。このような背景を顧み、筆者らは画像の色情報に着目した固有パターン法を提唱した。固有パターン法は特異点情報を必要としない反面、幾何学的情報が一致しない対象物も等価とする問題点がある。この問題を克服するために、本稿ではフーリエ変換を用いて、画像の周波数情報を画像固有の幾何学的複雑さ情報として用いる方法を提案し、その妥当性を報告する。
速度・加速度ベクトルの可視化とその応用
山下達也、早野誠治、齋藤兆古、堀井清之
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近年、速度計測などにおける非接触センサシステム構築の社会的要求が高まってきている。これらの計測においてはロバスト性を確保する必要があり、本論文ではその性能を保持する2種類の速度・加速度計測システムを提案する。一方は永久磁石とサーチコイルを用いる磁気センサであり、機械的構造が単純で信頼性が高い。他方はデジタルビデオカメラによる動画像解析を用いた手法であり、高いロバスト性の確保が可能である。これらの装置を用いて基礎実験を行いそれらの有効性を評価する。さらに、筆者らは斜面を滑落搬送する場合に滑落終端の斜面でソフトランディング可能とするため、永久磁石の吸引反発及び渦電流による衝撃吸収ダンパを試作した。ここに上記の速度・加速度測定システムを複合的に用いることで、斜面を滑落する搬送器における対象の搬送速度・加速度のモニタリングを可能とし、高度滑落搬送システムの開発に供することを目的としている。
三相交流磁気センサーの高度化と薄板状金属の欠損可視化
佐藤庸平、早野誠治、齋藤兆古
PDF   抄録
我々は三相交流の平衡度へ着目した三相交流磁気センサーを開発し、従来型ECTセンサーに比較してー桁程度感度が向上することを報告した。現在我々は、この磁気センサーの位置分解能の向上、および小型・軽量化を試みている。第一段階として、理論上、感度が向上する3コイル分離型を試作し、理論の実験的検証を行った。その結果、磁性・非磁性を問わず金属薄板の歪み・たわみ・くぼみ等の品質管理上に問題となる欠損を可視化可能であることを報告する。
差動コイル型磁気センサーによる電流測定
儘田保弘、早野誠治、齋藤兆古
PDF   抄録
従来、我々は電流が流れるコイルに平行に配置した二個のサーチコイルの差動出力から電流が流れるコイル位置を探査する方法を提案した。本報告では、この差動コイル型磁気センサーの位置分解能を向上することと、電流の大きさや周波数、波形までを測定可能とする機能向上を試みている。第一段階として、検出感度の高い比較的高周波電流を前提として実験を行った。その結果、原理的には、家庭内天井や床下の電力線配置の可視化が可能である事が判明したのでここに報告する。
ビッター法を用いた磁区動画像からの磁化特性評価
藤咲忠晴、早野誠治、齋藤兆古
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法従来、我々は磁区の電子顕微鏡画像から綴性体の磁化特性を抽出する全く新しい画期的な方法を提案した。現在、我々は安価な設備で磁性体の磁区を可視化可能とするピッター法を用いて磁性体の磁化特性を抽出する方法を開発している。第一段階として、磁性体の磁区画像と磁化特性の関係を把握するため、球状永久磁石を使ったハードウェアシミュレーションを行い、方法の妥当性を検証した。さらに、実際にピッタ一法で磁区動画像の可視化を行った。その結果、ビッター法による磁区の可視化動画像から、磁化特性が測定可能である見通しを得たので此処に報告する。
鉄共振回路における非線形現象の可視化
田中祐司、早野誠治、齋藤兆古
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本論文では、Chua型磁化特性モデルを用いて磁性材料を含む電気回路、特に定電流源として用いられる直列鉄共振回路の鉄共振現象に関して報告する。Chua型磁化特性モデルの構成方程式より導出される回路方程式を状態変数法で表現し、後方オイラー法を用いて過渡解析を行う。同時に状態遷移行列の固有値を時間刻み幅ごとに計算し、固有値の時間推移を可視化する。その結果、回路がヒステリシスやカオス的な鉄共振現象を提示しているにもかかわらず、状態遷移行列の固有値は規則的で履歴に依存しないことが判明した。
動画像の時系列周波数特性によるゆらぎ解析
寺西正晃、早野誠治、齋藤兆古
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自然界の現象は、天体の自転や公転などに代表されるように、それぞれ、境界条件や初期条件に応じて再現性の無いそれぞれの現象固有の周波数特性をもっている。この周波数特性はロウソク炎などの化学反応現象、人間などの生物の動き、気象現象である波や雲などの風景にも存在し「1/fゆらぎ」などと呼ばれている。この「1/fゆらぎ」周波数は人間のメンタル部分へ作用し、いわゆる「癒し」効果が有り、名画の空間周波数や名曲にも必ず存在することが知られている。筆者等は、ロウソク炎のカラー動画像のRGBヒストグラムを用いて「1/fゆらぎ」周波数成分の抽出法を提案した。本報告では、化学反応現象、また気象現象で、それぞれの動きにおける「1/fゆらぎ」周波数分布を可視化し、人口環境中における「1/fゆらぎ」周波数成分配置の設計に関する基礎データ抽出例を示す。
3次の変位場を仮定したハイブリッド型ペナルティ法の開発
見原理一、竹内則雄
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著者らは, 部分領域内の任意点での剛体変形・剛体回転とひずみ・ひずみ勾配を考慮した2次の変位場を仮定したハイブリッド型ペナルティ法(HPM:Hybrid-type Penalty Method)を提案した. ハイブリッド型変位モデルでは,変位の連続性を若下緩め,付帯条件としてLagrangeの未定乗数を用いて変分表示に導入しているが, HPMでは,Lagrangeの未定乗数に剛体-ばねモデル(RBSM: Rigid Bodies-Spring Model)のばねの考え方を導入し,ばね定数としてペナルティ関数を用いて付帯条件を満足させている.このため,HPMでは部分領域毎に独立な変位場を仮定することができる. しかし, 2次の変位場では,アダプティブ法におけるp法のような扱いを行うには,より精度の高い変位場が必要となると思われる.そこで,本論文では,曲率までを考慮した3次の変位場をHPMに適用する方法を提案し,単純な応力問題を用いた数値解析例によって精度の検証を行う.
有限要素法によるPC法枠の3次元非線形解析
見原理一、竹内則雄、草深守人
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PC法枠を用いたアンカー工法は,PC構造のエネルギー消費量が鋼構造の約1/2という性質と,グラウンドアンカーの構造物が持つ抵抗力を利用して地すべり運動の一部または全部を停止させることができるという性質を組み合わせた構造的特質を有する. しかし,アンカー工法に関してはカの方向,アンカー工の施工角度,効果を発揮するまでの移動量の問題,プレテンションの大きさ,定着部の付着の永続性など,疑問点や未知の解決すべき問題も残されている. さらに,法枠の3次元的な応力性状についても充分に検討されているとは言いがたい.本研究では,PC法枠に着目し,3次元有限要素解析(線形・非線形)を行ない,既往の実験結果と比較することでPC法枠の3次元応力性状を検討する.
情報量規準を用いたウェーブレット変換によるデータ圧縮の最適モデル
松山佐和
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データ圧縮の最適モデルの選択法として情報量規準の導入を提案する。データ圧縮のモデルを統計モデルと考え、各モデルのAIC(Akaike Infomation Crilerion)を求めAICが最小となるモデルを最適モデルとする手法である。圧縮後のデータと元のデータとの相関や2乗誤差平均による圧縮率の決定法では関値の判断が難しいが、このAICモデルを使用することにより圧縮率決定の判断基準を示すことができる。本論文では3次元モデルデータ(ボリュームデータ)、4次元モデルデータ(時系列ボリュームデータ)をウェーブ内レット変換し、ウェーブレット変換による圧縮法においてもAICの値が最小となる圧縮モデルを選択することができることを示す。応用例として風のデータに同様の手法を適用し、AICモデルがデータ圧縮の圧縮率の評価に有用であることを示す。
情報教育における学生気質を考える
石田則道
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通常の教室に持参のノートPCで行う情報教育の授業形態は、今の時代を反映している。ネットワーク環境下で稼動する「出席管理システム」は、名前と顔画像を座席表の形で表示するので受講生を認識するのに有効である。箱型の教室では教卓との距離は受講生の科目への意欲と関連しているようだ。また、顔画像に代表されるデジタルデータを教育の中で利用することで、学生の授業への動機付けが増すように思えた。学生にとっての手軽なデジタルデータとしてカメラ付き携帯電話の所持状況を調べるアンケート(「情報の取得と学生生活」)を作成し、そこから見える学生の「今」を報告する。